簿記2級の工業簿記を勉強していると、最初のほうに「仕掛品」という言葉が出てきます。
聞き慣れない言葉なので、「材料や製品と何が違うの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
私も工業簿記を学び始めた頃は、仕掛品という考え方を難しく感じました。しかし、最初から完璧に理解しようとせず、問題を繰り返し解いているうちに、少しずつ流れが見えるようになりました。この記事では、仕掛品の基本的な考え方と、私が実際に行った復習方法をやさしく紹介します。
結論|仕掛品は「作っている途中の製品」
後輩ちゃん:工業簿記の「仕掛品」がよく分からなくて、勉強が止まってしまいました……。
ピッポ:最初は分かりづらいよね。仕掛品は、まず「作っている途中の製品」と考えると分かりやすいよ。
仕掛品を難しく考えすぎる必要はありません。基本的な流れは次のとおりです。
材料などの製造原価
↓
仕掛品
↓
完成したら製品
まだ製造途中なら「仕掛品」、完成したら「製品」になります。まずは、この流れを押さえるところから始めてみてください。
仕掛品とは何か
仕掛品とは、製造を始めているものの、まだ完成していない製品のことです。例えば、パンを製造する会社で考えてみます。
- 小麦粉などを購入した段階:材料
- 材料を使ってパンを作っている途中:仕掛品
- 焼き上がって販売できる状態:製品
このように、「今どの段階にあるのか」で勘定科目が変わります。実際の問題では、材料費だけでなく、製造にかかった労務費や経費なども仕掛品に集めていきます。すべてを一度に覚えるより、最初は「製造途中の原価を仕掛品に集める」と理解すれば十分です。
私が仕掛品を難しいと感じた理由
私は簿記2級を取得する前に、公認会計士試験の勉強をしていました。その学習経験があったため、簿記2級の内容でまったく分からない分野はありませんでした。それでも、工業簿記を学び始めた頃は、仕掛品という考え方を難しく感じました。
商業簿記では、商品を仕入れて販売する流れを考えます。一方、工業簿記では、材料を使って自社で製品を作ります。そのため、完成するまでの途中段階も記録しなければなりません。この違いに慣れるまで、少し時間がかかりました。
問題を繰り返すうちに理解できた
仕掛品を理解するために、特別な暗記方法を使ったわけではありません。問題を繰り返し解くうちに、
- 材料などの原価を仕掛品へ移す
- 製品が完成したら仕掛品から製品へ移す
- 完成していない分は仕掛品として残る
という流れが自然に分かるようになりました。テキストを読むだけでは理解しづらくても、問題の数字を実際に動かすことで、「こういうことだったのか」と納得できる場合があります。一度で理解できなくても、焦らなくて大丈夫です。
私が行った4段階の復習方法
間違えた問題は、次の流れで復習しました。
- 間違えた問題に印を付ける
- 解説を読む
- 該当部分をテキストで確認する
- もう一度同じ問題を解く
大切なのは、正しい答えを確認して終わらせないことです。「なぜ仕掛品になるのか」「完成したらどこへ移るのか」を確認してから、もう一度解き直します。問題集は最初から順番に3周し、その後は間違えた問題を中心に復習しました。繰り返すうちに問題や答えを覚えてしまったため、初めて見る問題に対応できるか確認する目的で、別の問題集も追加しました。
仕掛品で止まったときに確認したいこと
仕掛品が分からなくなったときは、次の3点を確認してみてください。
1.まだ製造途中か、完成しているか
製造途中なら仕掛品、完成していれば製品です。最初に状態を確認すると、考えやすくなります。
2.原価がどこからどこへ移ったか
材料などの原価が仕掛品に集まり、完成すると製品へ移ります。数字だけを見るのではなく、原価の移動を意識してみてください。
3.解説を読んだあとにもう一度解いたか
解説を読んで分かった気になっても、自分で解くと再び間違えることがあります。解説とテキストを確認したら、その場でもう一度解くのがおすすめです。
問題集は最初から増やさなくて大丈夫
仕掛品が分からないからといって、すぐに問題集を増やす必要はありません。まずは、現在使っているテキストと問題集を繰り返してみてください。同じ問題と答えを覚え、考えなくても解ける状態になったら、2冊目を追加して初見問題に対応できるか確認します。
問題集の選び方と2冊目を追加するタイミングは、以下の記事で詳しくまとめています。
▶ 簿記2級おすすめ問題集3タイプ|独学向けの選び方と使い方
まとめ|一度で理解できなくても焦らなくて大丈夫
仕掛品は、簡単に表すと「作っている途中の製品」です。基本的な流れは次のようになります。
材料などの製造原価
↓
仕掛品
↓
製品
私も学び始めた頃は難しく感じましたが、問題を繰り返すうちに自然と理解できるようになりました。最初から完璧に理解しようとせず、
印を付ける → 解説を読む → テキストで確認する → もう一度解く
という復習を続けてみてください。少しずつ原価の流れが見えるようになると、工業簿記への苦手意識も軽くなると思います。


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